「3周目に起こったまさかのアクシデント」
2023 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第5戦

MOTEGI 2&4 RACE

2023年8月19日(土)公式予選 天候:晴れ コース:ドライ

20日(日)決勝 天候:晴れ コース:ドライ 栃木県・モビリティリゾートもてぎ(1周=4.801379km)

観客動員数:14100人(2日間合計)

JSB1000

#27 新庄雅浩 予選19番手(1分52秒606)決勝17位

#32 谷本音虹郎 予選15番手(1分51秒584)決勝DNS

全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦が栃 木県・モビリティリゾートもてぎで行われた。 今回は、4月の鈴鹿に続き4輪のスーパーフォーミュラとの2&4レース。全日本ロードレースは JSB1000クラスのみが行われ、Team TATARA Apriliaからは新庄雅浩と谷本音虹郎が参戦した。

NSTクラスで表彰台を獲得した鈴鹿8耐から チームは休むことなくAprilia RSV4 Factory 1100をJSB1000仕様に組み替え、金曜日のフリー走行に臨んだ。今回のもてぎも鈴鹿8耐のような厳しい暑さとなり、同じくもてぎで行われた開幕戦のデータは路面温度が違い過ぎて使えず、鈴鹿8耐のセッティングをベースに進めていくことにした。

エースライダーの新庄は、電気系のセッティングに苦戦し、なかなかタイムを出せる状態ではなかったが、谷本は順調にタイムを 縮めていく。

鈴鹿8耐は他のチームから参戦して いた谷本だが、マシンの乗り換えも問題なく、公式予選では、この路面温度の高い中、1分51秒 584をマークし自己ベストを更新。15番手グリッドを確保しライダーの成長とマシンの進化を感じていた。

一方、新庄は完全にセッティングを外してしまい19番手となったが、決勝朝のウォームアップ走行で修正すると、予選タイムを上回るタイムを記録。2人でトップ10を目指すレースができる手応えがあったのだが…。

決勝は暑さもピークとなる12時35分に始まった。レースが始まると新庄は好スタートを切るが、谷本はやや出遅れる。そんな新庄を谷本はS字コーナーでパスし、前のライダーを追っていく。オープニングラップを終え、2周目に突入し、2台のAprilia RSV4 Factory 1100は集団の中でランデブーしながら3周目に入っていく…。

この3周目の1コーナーで谷本が激しく転倒するアクシデントに遭ってしまう。このためレースは赤旗中断となり、負傷した谷本はドクターヘリで病院に運ばれる事態となってしまう。

一方、レースはクイックリスタートで周回数は20周から16周に減算されて行われた。谷本の転倒でチーム内でも混乱があり、ギリギリ、 ピットアウト時間に間に合わず30秒加算のペナルティを受けることに。新庄は3台による14位争いを繰り広げ、15番手でチェッカーを受けたが、ペナルティのため17位となった。

谷本は栃木県・獨協大学病院に運ばれ治療を 受けたが、意識不明の重体となっている。一日 も早い回復を祈るばかりだ。

新庄雅浩 JSB1000ライダー

「シーズン前半戦から後手後手で、鈴鹿8耐もドタバタしながらみんなで 努力して表彰台に上がることができ、やっとTeam TATARAというチームが 一つになってきたので、もてぎも盛り上げていきたいと思っていましたが、初日から電気系のトラブルが出てしまい苦戦。予選もセットを外してしまったのですが、チームと話し合って、レースまでには、いい状態に 持って来られたので、いいレースができる手応えがありました。ペナルティはありましたが現状ではベストを尽くしました。まだまだマシンのポ テンシャルを引き出せていないので、引き続きチームと一緒に、こんなときだからこそ元気づけられる走りをしたいと思っています」

井上哲悟 チームマネージャー

「新庄も谷本も決勝は、いい走りができる感触がありました。新庄のペナルティについては、谷本のアクシデントがあったにせよ、しっかり送り出せなかった私の責任です。谷本は、本当によく走ってくれていました。今は、祈ることしかできませんが、ここで立ち止まっていても谷本も本意ではないと思います。チームとして大変な状況ですが、心を強く持ち前に進む決意です。すぐに第6戦オートポリスがあります。引き続き応援よろし くお願いいたします」

中野誠司 チーム代表

「今回のモテギに関しては、谷本が転倒、新庄がペナルティにてノーポイントで終わってしまい、応援していただきました皆様にお詫び申し上げます。谷本に関しては、意識が戻らない状況であり、次戦オートポリスには、新庄と和田の2名にて参戦いたします。欠場する谷本の分もチーム一丸となって戦って参ります。引き続き、応援よろしくお願いします」