チームの底上げができた灼熱のもてぎラウンド
2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦
SUPERBIKE RACE in MOTEGI
栃木県・モビリティリゾートもてぎ(1周=4.801379km)
2025年8月23日(土):公式予選・ST1000レース1 天候:晴れ コース:ドライ
2025年8月24日(日):決勝・JST1000レース2 天候:晴れ コース:ドライ
観客動員数:11,000人(2日間合計)
ST1000
#10 和田留佳
Race 1 予選11番手(タイム:1分52秒224)決勝:7位
Race 2 予選11番手(タイム:1分52秒236)決勝:10位
#32 芳賀瑛大
Race 1 予選15番手(タイム:1分53秒377)決勝:8位
Race 2 予選15番手(タイム:1分53秒567)決勝:DNF
鈴鹿8耐の興奮冷めやらぬうちに、全日本ロードレース選手権後半戦のスタートとなる第4戦モビリティリゾートもてぎが8月23日(土)・24日(日)に開催された。5月のSUGOラウンド以来、3カ月ぶりとなるST1000クラスは、シーズン唯一の2レース制となっており、2025年シーズン全体を考えると重要なレースとなる。この3カ月のインターバルの間、アジアロードレース選手権(ARRC)やCIVイタリア選手権にスポット参戦。さらに鈴鹿8耐もあり、チームの経験値も上がってきていた。とりわけ、鈴鹿8耐で来日したapriliaレーシングのエンジニアからの情報は、大いに有効で、前戦で芳賀車にだけ出ていた不具合を改善。和田と共に、一つでも上位進出を目指して、初日から順調に走り始めた。
今回は事前テストはなく、金曜日は、午前、午後に30分の走行が1本ずつしかない。その限られた中でマシンセットを進めていき、和田は1分52秒384で11番手、芳賀は1分52秒738で12番手で続いていた。
お盆を過ぎ、秋の気配が感じられる時期となったが、熱中症アラートが連日出され、レースウイークも厳しい残暑となった。高温のコンディションで行われた公式予選では、2度、赤旗中断があったものの和田はうまくタイムを詰め、両レースとも11番手につけた。一方、芳賀は、前日のタイムを上回ることができず両レースとも15番手グリッドからスタートすることになっていた。
迎えたレース1は、12周で争われた。和田は、好スタートを切りオープニングラップは7番手にホームストレートに戻ってくる。その後、2つポジションを落とすが、6周目と10周目に前で転倒があり、7位でフィニッシュした。一方、芳賀は、その後方で3台による8位争いを繰り広げていたが、最終ラップのセカンドアンダーブリッヂを過ぎた左高速コーナーで前を走っていた2台が接触転倒。和田に続く8位でチェッカーフラッグを受け、Team TATARA apriliaの2台がそろってシングルフィニッシュを果たした。
日曜日のレース2は、一番暑い時間帯にスタートが切られた。周回数は、レース1より3周多い15周。和田は10番手につけていたが、1台にかわされるものの、前のライダーに食らいついていく。12周目には、1台をかわし、13周目に前で転倒があり9番手を走っていた。背後に1台迫ってきており、これを何とか抑えたかったが、最終ラップに前に出られてしまい悔しい10位となった。芳賀は、レース1と同じメンバーと争っており、1台をかわし、さらにもう1台を追っていたところ残り4周を切った12周目の5コーナーで転倒を喫してしまい、そのままリタイアとなった。
和田留佳|ST1000ライダー
「金曜の1本目で違うセットを試したのですが、2本目以降は、ARRCもてぎラウンドでやってきたことの延長上で進めていき、今までチームと努力してきたことが、いい方向にいきました。レースはホンダ勢とのバトルになるなど、レベルアップできたと思いますが、勝負するには、もうワンランク上げないといけないですね。今回、何が足りなかったを精査して、足りない部分をどう補っていくかチームと一緒に考えて次戦オートポリスに挑みたいです」
芳賀瑛大|ST1000ライダー
「SUGOでポイントを獲れなかったので今回は必ず獲りたいと思っていました。レース1はカワサキ2台とのバトルになり、ブレーキングで勝負できる状況だったのですが、無理せずに確実にポイントを獲ろうと思っていたら最終ラップに2台が転倒してしまったので労せず順位を上げてゴールできました。レース2も岩戸選手を追っていて、差が縮まってきていたのですが、ちょっとプッシュしすぎてしまいました。いい結果は残せませんでしたが、マシンはよくなってきていますし、オートポリステストでいろいろ試して、さらによくしていきたいと思っています」
井上哲悟|チーム監督
「今回は事前テストがなかったのですが、鈴鹿8耐でapriliaレーシングのエンジニアやM2からの情報を聞き、芳賀が悩んでいた症状の解決ができました。ARRCで転倒がありましたが、金曜の30分2本という限られた時間の中で、しっかりセットを進められたのは大きかったですね。レースはサバイバルになるとライダーに言い聞かせていました。和田はホンダ勢とのバトルで競り負ける結果になりましたし、芳賀は、前を追った結果の転倒だったので内容はポジティブでしたし前進できましたが、チームとして、もう一つ階段を上がらなければならないと思っています。今回も多くの方が酷暑の中、チームのホスピタリティを訪れてくださり、ありがとうございます。引き続き応援よろしくお願いいたします」
中野誠司|チーム代表
「今回も暑い中、たくさんの応援を頂き、ありがとうございました。レース1では、2台ともシングルフィニッシュすることができました。レース2では、和田が10位、芳賀がリタイアという結果でしたが、前向きに考えられる、次に繋がるレースであったと思います。マシンセットも進み、チームの士気も上がってきたと感じております。これも、応援くださっている皆様のお陰であると感謝しております。次戦、オートポリスでは、今回以上の成績を出せるよう、スタッフ一同取り組んで参ります。引き続き、応援よろしくお願いいたします」