和田留佳が予選7番手につけるも
決勝は悪天候のため無念の中止
2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第5戦
SUPERBIKE RACE in KYUSHU
大分県・オートポリス(1周=4.674km)
2025年9月13日(土):公式予選 天候:曇りのち雨 コース:ドライ
2025年9月14日(日):決勝 天候:雨のち曇り コース:ドライ
観客動員数:8,600人(2日間合計)
ST1000
#10 和田留佳 予選7番手(タイム:1分52秒342)決勝:中止
#32 芳賀瑛大 予選17番手(タイム:1分54秒946)決勝:中止
全日本ロードレース選手権第5戦が大分県・オートポリスで開催された。阿蘇の雄大な自然の真っただ中にあるサーキットは、晴れていれば清々しいが、山の中ということもあり、度々天候に左右される。前週に行われた事前公開テストは、台風の影響もあり、初日はウエット、2日目はドライと異なるコンディションで行われた。ここで和田留佳は、いい流れをつかみ、レースウイークに入ることができていた。一方、芳賀瑛大は、ウエットでは、好調だったが、前戦もてぎから抱えている問題が解決できずにいた。
レースウイーク初日となった金曜日は、雨予報もあったが快晴となり、2本ともドライコンディションで行われた。和田は、テストから車体はほとんどいじらず、走り込んでタイムを上げていき、2本目に1分52秒795をマークし9番手。芳賀は、なかなか問題が解決できず1分54秒961で16番手となっていた。
土曜日の公式予選は、20分間で行われた。近くに雨雲があり、いつ雨が降ってきてもおかしくない状況でセッションは始まった。和田は、雨が来ることを予想し、真っ先にコースイン。うまく目標となるライダーを見つけ1分52秒342までタイムを縮め7番手につけた。一方、芳賀は雨が止んだセッション終盤にベストタイムを記録し17番手となっていた。
日曜日は朝からオートポリスは雲に包まれてしまい視界不良で走行できない状態となっていた。周回数を減算し、新たなタイムスケジュールが公示されたが、最初に開催予定のJ-GP3クラスの中止が決まり、次にST600クラスも中止となっていたが、JSB1000クラスのレース2は奇跡的にドライコンディションで行われ、この日最後のレースとなるST1000クラスを迎える。しかし、5分間のウォームアップ走行が始まる直前に雨が落ちてくると路面はウエットに。さらに雲が降りて来てしまい再び視界不良となってしまいST1000クラスのレースも中止となってしまった。
和田留佳|ST1000ライダー
「今回のオートポリスは、事前テストで、雨も晴れも走れて、いい流れを持ってこれたのがすごく大きかったです。レースウイークでもテストで作ったバイクをほとんど変えずに、自分の走りを工夫しながら詰めていけたのが一番の収穫でした。予選は7番手で、タイムの出し方もイメージ通りにできました。“3、4周したら雨が降るな”という感覚があったので、先頭付近で出ていって速いライダーを追いながらタイムを出す作戦がうまくハマりました。決勝は天候の影響で走れず、本当に悔しいです。地元で初表彰台も狙える位置にいたので、余計に残念でした。応援してくれている人たちの前で走れなかったのも心残りです。今回、いい流れを掴めたのは確かなので、この勢いを岡山につなげていけるようにしっかり準備していきたいです」
芳賀瑛大|ST1000ライダー
「今回のオートポリスは、一番好きなコースなので、期待して臨んでいました。テストから霧や雨もありましが、ウエットの感触はよかったのですが、ドライとコンディションがすごく難しかったです。アプリリアではなかなかうまくいかなくて…。もてぎから抱えているリアのトラクション不足が今回も課題として残りました。ウイークに入ってからも、チームと一緒にいろいろ試しましたが、短い時間の中で車両をまとめきれませんでした。レースをどうしてもやりたいと思いながら、5分間のウォームアップを走りました。悔しい気持ちは大きいですが、しっかり整理して次戦岡山に向けて気持ちを切り替えて頑張ります」
井上哲悟|チーム監督
「和田は、前戦もてぎが終わってからデータを分析してメニューを決めて事前テストに臨みました。雨が降ったので全部は消化できませんでしたが、着実に前進でき、いい状態でレースウイークに入れていました。芳賀は、ウエットでの感触がよかったのですが、ドライで苦戦していたので、問題を解決すべくいろいろトライしました。決勝が中止になってしまったのは、自然相手とはいえ本当に残念でした。ホスピタリティを運営してくれているプラマコーポレーションの地元であり、第2のホームレースとも言えるコースで、多くの皆さまが応援に来てくださいました。レースをお見せしたかったです。次戦岡山もチャレンジしますので、引き続き応援よろしくお願いいたします」
中野誠司|チーム代表
「全日本ロードレース選手権第5戦オートポリスも多くの応援をいただき誠にありがとうございました。残念ながら悪天候のため決勝が中止になってしまいましたが、事前テストから取り組んできたことが、いい方向にいき、和田は予選7番手とベストグリッドを獲得。芳賀もドライでの問題は、まだ解決できていませんが、ウエットでの感触がよかったので、次戦岡山ラウンドで、2人とも、いい部分をさらに伸ばしていければと考えています。早くも残り2戦となりましたが、全力で戦って参りますので、応援よろしくお願いいたします」