2台体制で挑んだARRC日本ラウンド

2025 IDEMITSU FIMアジアロードレース選手権シリーズ 第3戦 日本

2025 IDEMITSU FIMアジアロードレース選手権シリーズ 第3戦 日本
2025 IDEMITSU FIM Asia Road Racing Championship Round 3 Japan
栃木県・モビリティリゾートもてぎ
2025年7月11日(金)~13日(日)
ASB1000
#17 和田留佳
予選 12番手(タイム:1分50秒953)RACE 1:8位 RACE 2:DNF
#98 芳賀瑛大
予選 17番手(タイム:1分53秒047)RACE 1:14位 RACE 2:12位

2025 IDEMITSU FIMアジアロードレース選手権シリーズ 第3戦 日本

 FIMアジアロードレース選手権(ARRC)第3戦日本ラウンドが栃木県・モビリティリゾートもてぎで開催された。Team TATARA apriliaからは、和田留佳と芳賀瑛大がワイルドカードでスポット参戦。8月に、同じくモビリティリゾートもてぎで行われる全日本ロードレース選手権第4戦を見据えての参戦となった。

 芳賀は、第2戦マレーシアに続いて、今季2度目のARRC。和田は、CIVイタリア第3戦バレルンガに初参戦して間もないレースとなるだけに、武者修行の成果を見せたいところだ。

 6月中旬から続いていた猛暑は、レースウイークになると一気に気温は下がり、金曜、土曜と雲も多く路面温度も思っていた以上に上がらないコンディションとなった。

2025 IDEMITSU FIMアジアロードレース選手権シリーズ 第3戦 日本

 走行初日となった金曜日は、40分の走行が3本あるスケジュール。1本目の走行で和田は、イタリアで乗ったマシンとの違いに戸惑い、なかなかタイムアップできずにいた。2本目は、霧雨が降る中途半端なコンディションとなり、ほとんどのライダーが走行を見合わせ、Team TATARA apriliaの2人も例外ではなかった。3本目の走行で、和田はようやく調子を取り戻し、土曜日の公式予選、レース1に向けてマシンセットを進めた。一方、芳賀は、マレーシアラウンドから続く電気系のセットアップがうまくいかず苦しい状態が続いていた。

2025 IDEMITSU FIMアジアロードレース選手権シリーズ 第3戦 日本

 土曜日の午前中に行われた公式予選では、アジア選手権ならではの予選タイヤを使い、和田が自己ベストを更新する1分50秒953をマーク。周りもタイムを上げたためポジションこそ12番手だったが、いい流れを作れていた。和田は、その勢いのまま、レース1も好ペースで走り切り8位でゴール。ASB1000クラス、アプリリア最上位記録を更新した。芳賀は、ペースを上げられない状況となっていたが、しっかりレースを走り切り14位。ポイントを獲得した。

2025 IDEMITSU FIMアジアロードレース選手権シリーズ 第3戦 日本

 レース1のデータをもとに、レース2に向け、さらにマシンセットを進め、日曜日のウォームアップ走行で確認作業を行う。和田は、セットが進んだが、芳賀は、なかなか問題が解決できずにレース2を迎えていた。

 和田は、レース2でも良いペースで走っていたが、8周目のV字コーナー進入でギアチェンジミスをしてしまい激しく転倒。マシンが大破したが、和田にケガがなかったのは不幸中の幸いだった。芳賀は、問題を抱えながらも最後まで走り切り12位でゴール。2レースともポイントを獲得した。

和田留佳|ST1000ライダー|Team TATARA

和田留佳|ASB1000ライダー

「初日は、イタリア選手権からの乗り換えに苦労してしまい、2本目が霧雨で走れなかったときは、どうしようかと思っていましたが、3本目でようやくフィーリングをつかめてきました。土曜日の公式予選では、予選タイヤがうまくハマり、自分の求めていたタイヤはコレだ! と思えるほどでした。その調子のままレース1に臨み8位。レース2に向けてもチームと話し合って、いろいろ変更して良い方向に進んでいたのですが転倒を喫してしまいました。ケガがなかったのは不幸中の幸いでしたが、マシンを大破させてしまったのは申し訳ないです。8月の全日本もてぎに向けては、いいデータが取れたので、結果で恩返しできるよう精一杯走ります」

和田留佳|ST1000ライダー|Team TATARA

芳賀瑛大|ASB1000ライダー

「まだアプリリアに乗って、数回しかレースをしていませんが、チームメイトの和田選手のマシンと比べても個体差なのか、マシンセットなのかなかなか問題が解決できない状態です。今回も前回のマレーシアに続いて、電気系の問題がボクの方にだけ出てしまいました。この問題がなければ2つ前のグループでレースができたと思います。昨年まで、もてぎは良い印象がなかったのですが、アプリリアでは克服できた部分もあるので、今回得たことを生かして8月の全日本で頑張りたいですね」

井上哲悟|チーム監督

「ARRCには、セパン、そして今回の、もてぎラウンドと2戦参戦できたことで貴重なデータが取れましたし、もっと上で戦える武器を見つけることができました。ただ、今回も、もっとできたことがあったので、その点は悔しいところでした。この経験をチーム力アップにつなげて、鈴鹿8耐、そして全日本後半戦を戦っていきます。引き続き、ご支援よろしくお願いいたします」

中野誠司|チーム代表

「皆様のおかげでアジアロードレース選手権日本ラウンドに2台体制で参戦することができ感謝しております。ありがとうございました。今回は、8月の全日本選手権を見据えた参戦でした。芳賀は、両レースを完走し重要なデータや 問題点を持ち帰ってくれました。和田は、レース1は8位、レース2は転倒してしまいましたが、ケガはなく、次に繋がるレースをしてくれたと思います。今回、培ったものを、全日本選手権で活かし、良い結果に結び付けられる様、ライダー、スタッフ共に努力して参ります。その前に鈴鹿8時間耐久レースもあるので、引き続き応援よろしくお願いいたします」